万能感。

彼は、鬱病で、苦しんでいた。

体が重かった。

でも、救いを求めて、カウンセラーさんのところへ行った。

僕は言ったんです。

もし、鬱病が治ったら、再受験したい。

もし、鬱病が治ったら、英語の勉強もしたい。

もし、鬱病が治ったら、・・・・・・。


「もし、鬱病が治ったら」ってフレーズを何回か言ったんです。

そしたら、カウンセラーさんが言ったんです。

あなたは、もしかしたら万能感を持っているのかも・・・・。

みたいなことを。


彼は、ショックを受けた、「万能感」という言葉に。

違和感を覚え、反論もしたかった。

でも、言葉が出ないし、先生に反発できるのか?していいのか?


みたいな。でも、何も言えませんでした。


精神科医さん、その話をしようか考えた。

でも、怖かったりもした。

カウンセラーさんと同じ意見だったら、どうしよう。

恐る恐る聞いた。

あっさり否定した。

「万能感は、全く努力もしない、でも何でもできる。って信じてる人をさすんです。勉強しなくても、成績が良いと信じ込んでて、実際は違う。そんな人。万能感ある人は、あなたのように勉強はしません。あなたは、万能感を持ってないですよ。」

みたいなこと。

救われた、って思いました。

でも、違う表現をすると、もうちょっとで、自殺してたかも、って。

危なかった><


鬱病は「心の風邪」なんていいます。

親が子どもに言う、風邪が治ったら、遊園地行こうね。

子どもが笑って、うん、っていう。

このやり取りの中のどこに万能感があるの?

カウンセラーに聞きたいです。


でも、その人は、「鬱病」は「心の風邪」じゃないかもね、って見下したら、僕は殴る、そういう想像をして自分を抑える。そして、僕の鬱病が悪化したりして。

そんな可能性もあるかな、って考えちゃう。


みんなは、僕を責める。暇人!働け!と言う。無言で。人とすれ違うたびに。僕は、そう感じてしまう。

そういう考えを思いついて、それで悦に浸った自分。いやなやつ。